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SW-PBM #072 汎用ヒト型演劇人形 |
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| ■ |
城を出て、父親とは逆方向に歩むフィア達。
ミディはケイトの背中で寝息を立てている。
| ■ケイト To：フィアルラ |
| フィアルラさん、親に嘘を付いては行けませんよ。 |
| ■フィアルラ To：ケイト |
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う……ごめんなさい。 でも、でもっ、お父さんてば一度私が家に帰ると、なかなか外に出してくれないんですよぉ。 ずーっとお部屋に閉じ込めて、勉強ばっかりさせようとするんです。 私だってもう子供じゃないんですから、少しくらい自分の時間を持たせてくれたって良いじゃないですかぁ。 |
なんか言いたい事がたくさんありそう。
| ■ケイト To：フィアルラ |
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子供には、子供の時だけの時間もありますよ(^^; ──フィアルラさんはもう15歳になってるのかしら？ |
15歳以下と思われているらしい。
| ■フィアルラ To：ケイト |
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……は？ 15歳って……(^^;) 私がですか？ あの〜、私一応19歳なんですケド……。 |
| ■ケイト To：フィアルラ |
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えっ？(^^; もっと、ミディちゃんに近いものとばかり……。 |
上から下まで、フィアを見る。
| ■フィアルラ To：ケイト |
| ………………(^^;) |
少し歩いてから。
| ■ケイト To：フィアルラ |
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ミディちゃん、疲れて眠ってしまいましたね。 そういえば──、フィアルラさんは何か用事の途中で無かったかしら？ 急ぎでは無いと聞きましたけど。 |
| ■フィアルラ To：ケイト |
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ええ、まあ。 （出来れば行かずに済ませたいんですけどね……ギルド） それにミディちゃんが目を覚ましたときにちゃんと側に居てあげたいし……。 って、自惚れちゃってますか、私？ |
否定する様に、首を横に振る。
| ■ケイト To：フィアルラ |
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例え自惚れでも、気を使ってもらえるのは嬉しい事ですよ。 ミディちゃんもいい友達――いえ、お姉さんが出来て楽しそうでしたし。 |
| ■フィアルラ To：ケイト |
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はは……お友達で良いですよ。 そんなに気を使ってもらわなくても。私は、ミディちゃんも、ケイトさんもお友達だと思ってますから。 |
| ■ケイト To：フィアルラ |
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私も、ですか？ ……お友達でしたら、さん付けは止めた方がいいかしら？ |
| ■フィアルラ To：ケイト |
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うーん……呼びやすいように呼んでくれればいいですよ。 私も人を呼び捨てにするのって苦手ですし。 仲の良い人は私のこと『フィア』って呼びますけどね。 |
| ■ケイト To：フィアルラ |
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それでは、「フィアさん」で。 ミディちゃんなら、誰でも気兼ねなく呼び捨てにしてしまうんですけど(^^; |
| ■フィアルラ Ｔｏ：ケイト |
| でも、そういうのがミディちゃんらしくていいですよ(^^) |
| ■ケイト To：フィアルラ |
| 誰とでも友達なのかしら(^-^ |
あて無く歩いていると、何時の間にか人気の無い道に迷い込んでいた。
気のせいか、先程から誰かに後を尾行されている感じがする。
| ■フィアルラ To：ひとり言 |
| ……ん？ |
気配に気付く。
| ■フィアルラ To：ケイト |
| ケイトさん、ちょっと……。 |
顔を近づけて、ひそひそ声で。
| ■フィアルラ To：ケイト |
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……なんだか、誰かに尾けられてるみたいなんですけど。 ケイトさん、心当たりとかありません？ |
| ■ケイト To：フィアルラ |
| 心当たり、と言われると。 |
しばし沈黙。
| ■ケイト To：フィアルラ |
| 一杯あります。 |
| ■フィアルラ To：ケイト |
| 一杯あるんですか……(^^;) |
| ■ケイト To：フィアルラ |
| でも、オランの街の人となるとちょっと……。 |
追跡者は2人。
男と女で、剣や槍で武装しているのが見て取れた。
建物の影に不器用に隠れつつ、30ｍ程の距離を保っている。
| ■フィアルラ To：ケイト |
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（ギルドの人じゃなさそうだな……） どうしましょうか？ 撒いちゃった方が良いですか？ |
| ■ケイト To：フィアルラ |
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……きっと、人違いされてるんですよ。 その筋の人達なら撒ける訳ありませんし、話を聞いてみましょうか？ |
話している間に、追っ手は距離を次第に詰めていた。
| ■フィアルラ To：ケイト |
| そうですね……だったら、素直に立ち止まって待っていた方が良さそう、かな？ |
ぴたっ、と立ち止まって追っ手の方に振り向くと、一応いつでもダガーを抜けるように身構えた。
| ■フィアルラ To：ケイト |
| ケイトさんは、私の後ろに……。 |
言われた通りに動く。
身長156cmのフィアの後ろに、同170cmのケイトが立った。
| ■ケイト To：フィアルラ |
| フィアさん……。 |
何か言いかけて止めるケイト。
| ■フィアルラ To：ケイト |
| ………………。 |
事態の急変に、追っ手の2人は下手な尾行を止めて姿を表した。
槍を手にして狂暴そうな蛮族の娘と、残忍で冷酷そうな傭兵崩れの男である。
| ■蛮族の娘 To：フィアルラ |
| な、なんや?! 奴の仲間？ |
| ■傭兵崩れの男 |
| む。 |
フィアルラ達の背中の方で、駆け出す足音がする。
……後ろの足音を気にしながらも、
| ■フィアルラ To：追っ手？ |
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こらあっ！ ミディちゃんとケイトさんに何か用ですかっ！？ 二人を非道い目に遭わせようっていうんなら、私が黙ってませんよっ！ |
ダガーを持つ手をぶんぶん振り回しながら喚いてみる。
| ■蛮族の娘 To：フィアルラ |
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なっ。 ミディにケイトが何でここに居るんや？ |
| ■ケイト To：フィアルラ |
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この二人には、心当たりが……。 以前家の仕事に来た、冒険者のリュイさんとガルード氏です。 |
ケイトの言い方からして、危険人物では無さそうである。
| ■フィアルラ To：ケイト |
| ……へっ？ お知り合いなんですか？ |
| ■ケイト To：フィアルラ |
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はい。 いい人達ですよ。 |
| ■リュイ To：ケイト |
| 久しぶりや(^^ |
| ■フィアルラ To：リュイ |
| は、はあ。 |
再会を喜ぶのもつかの間。
| ■リュイ |
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あれ？ 何か大事な用の途中やったような……。 |
| ■ガルード To：リュイ |
| 逃げられた。 |
| ■リュイ To：ALL |
| そや、何や邪魔が入って――。 |
全員の視線がフィアに集まる。
| ■フィアルラ To：ALL |
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え、えぇっ？ だって、だって、あの、うう、あうぅ……(T_T) ご、ごめんなさいぃ〜。私、てっきりケイトさんたちに用なのかと思って……。 |
必死でぺこぺこ謝る。
| ■ケイト To：ALL |
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こちらはフィアさん。 ミディちゃんと私のお友達です。 |
本人に代わって紹介。
| ■リュイ To：フィアルラ |
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そうなんや。 惜しい所やったけど、悪気は無かったんやな。 |
あっさり納得。
リュイ達は、依頼を受けて一人の男を追っていたという。
| ■リュイ To：ALL |
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逃げられたけど、次のあてはあるんや。 今度の仕事は失敗する訳にいかんのや。 |
何か策があるらしい。
| ■リュイ To：フィアルラ |
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そや、手伝わんか？ さっきのダガーの振り回し、素人やないやろ。 |
| ■フィアルラ To：リュイ |
| えっ？ て、手伝うって言われても……私、ミディちゃんのことが……。 |
ちらり、とケイト＆ミディの方を見やる。
| ■ケイト To：フィアルラ |
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（ミディちゃんが）起きたら、フィアさんは手伝いに行ったと説明しておきますから。 心配せずに。 |
理解ありすぎる反応。
| ■フィアルラ To：ケイト |
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えぐえぐえぐ……(T-T) わ、分かりましたぁ。それじゃちょっと行って来ます……。 |
見捨てられたと思ったらしい(笑)
| ■フィアルラ To：ケイト |
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あ、ケイトさん。 出来たら、後でもう一度ミディちゃんに会いたいので、どちらに滞在されているのか聞かせてもらって良いですか？ |
| ■ケイト To：フィアルラ |
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ええ。 街の北東になると思いますが、"銀の網亭"という宿です。 明日の朝まででしたら大丈夫ですよ。 |
| ■フィアルラ To：ケイト |
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え……銀の網亭ですか？ 驚いた、私もそこにお世話になってるんですよ。 それじゃ、また後で会えますね。 |
| ■リュイ To：フィアルラ |
| それじゃあ、こっちや。 |
リュイはフィアの手を引っ張った。
| ■フィアルラ To：ケイト |
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あ、あう。 それじゃ行って来ますぅ〜。 |
来た道を戻る形で、リュイ達に連れられてゆく。
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