「鍵」が宝の中に吸い込まれるのを見届けると、フランメグルは満足そうに頷き、翼を大きく羽ばたかせた。

どうだか（笑）口だけは達者なもんで…

フランメグルは周囲に風を巻き起こしながら飛び立ち、砂時計の建物の上空を大きく一度旋回してから、悠然と見張りの塔の最上階目指して飛んでいった。
おそらく火壷に戻っていったのだろう。

そう言ってブラウニーは手を振ると、ぴょんぴょんと建物の内部に戻り、スッと空気に紛れるようにして消えた。

どこか感慨深げにつぶやく。

ぺこぺこと頭を下げる。
そしてウラヴィーは、見張りの塔へと戻って行った。

残されたリュントとナッシェレ。
そこへ、近づいてくる足音がふたつ。

マントを緩めたキュラスと、何故か胸の大きくはだけたワンピースに着替えたアリエラであった。アリエラは鎧とマントも外し、手荷物にしている。
しかも、ふたりでおそろいのローズクォーツのペンダントを首から提げていた。

明らかに何か合った風なので狼狽中？

深くは突っ込まない（笑）

少し恥ずかしそうにしているが、キュラスと繋いだ手を離す気はなさそうだ。

返答次第によってはキュラスに飛び掛りそう（笑）

真っ赤になって否定する。
が、微妙に否定しきれていないのは気のせいだろうか（笑）

口ごもる（笑）

当然、ペンダントのことを言っている（笑）

そういってキュラスへ拳で殴り掛かる！

反射的にキュラスを庇おうと前にでる。

とっさにリエラの前に体を入れながら、条件反射的にリュントに拳を繰り出す！

バシッ！　と音がして、一瞬の間が過ぎる。
キュラスの拳はリュントの高度なスゥエーによってかわされ、
同時に繰り出されたリュントの拳は、キュラスの肩にヒットしたが……
衝撃は鎧で吸収されたようだ。

外れた右手をリュントの肩に置いて、苦笑を浮かべた。

同じく苦笑。

早とちりのくせにやはり尊大

キュラスはアリエラに追いついてから、おそろいのペンダントを買って帰って来たことを話した。
もちろんふたりで交わした会話の内容やその他もろもろのことは伏せてある（笑）

いつまでもキュラスに対してだけ（？）尊大な態度（笑）

とりあえず丸く収まりそうなので堪えたらしい（笑）

そっと安堵の溜息をもらした。
キュラスの無事に安堵したのか、話の内容に安堵したのかは定かではない（笑）

夕方の「おしおき」を思い出して、ちょっと警戒しながら辺りを見回す。

ブラウニーがアーヴィーの死を受け入れて、その子孫ウラヴィーを受け入れたものだとばかり思っている（笑）

リュントの手の中の、鍵を取り込んだ宝筒を見て言う。
いろいろと察しのいいナッシェレ。

笑ってはぐらかし。

素で不安そうな顔をする。

その時、リュントは音もなく背後に立つ気配を感じた。
頭まですっぽり被ったフード。そこから覗くブロンドの髪。

挨拶代わりに、フードをかぶったままリュントにだけ見えるように首筋を見せる。

キュラス、ナッシェレ、そしてアリエラを視線で示し、最後にリュントを見る。
キュラスとナッシェレは、見張りの塔の下で見かけた人物であることは覚えているようだが、何も言わず、きょとんとしていた。

自分から進んでヘルドラへ見えるように首筋を見せる。
ついで、みんなへ促す。

少し震える様な声で答えると、髪をかき上げて首筋を見せる。

口元だけで微笑しながら、確認した。

グリに引っ掻かれた傷を気にしてか、戸惑い顔。

リュントを横目で見る。どうなってんの、と言いたげな表情（笑）

キュラスとナッシェレへ促す。

と言いつつ、アリエラを心配そうにちらと見る。

青ざめた顔で、不安そうにしていたアリエラだったが、キュラスと目が会うと、ホッとしたように微笑み、キュラスに寄り添った。
キュラスもアリエラを安心させるように、さりげなく身を寄せる。

と言うと、ナッシェレとキュラスを中心にヘルドラの反対側へ立ち位置を変更。
退路を塞ぐ様に構える。

リュントの立ち位置を見て、険しい顔つきになる。

泣きそうな顔でキュラスを見上げる。

リュントを信じているとは言わない（笑）

キュラスの肩を叩いてなだめる。
そしてナッシェレは黒髪をかき上げた。続いてキュラスも。
ナッシェレの方にはせくしーなほくろがあっただけだ。
キュラスの方は引っかかれたような真新しい傷があったが、アザではない。

笑ってごまかす（笑）

ぎゅっと握りこぶしを作っていた（笑）

キュラスの握りこぶしをみて、また殴りあうんじゃないかと気が気じゃない。
心配そうにキュラスを見上げた。
リュントには握ったこぶしが見えてない（笑）

握りこぶしをほどいて、リュントを横目で見ながら（笑）

安心したように微笑む。

ヘルドラはふぅっとひとつため息をついてから、腕組みをしつつ話し出す──。