時刻はちょうどお昼過ぎ、太陽も頂点からずれてきたころ。
キルリックは仲間と合流するべく、公園へとやってきた。
地図を見るまでもなく、ラルカがまたも最短距離でまっすぐご案内。
どうやら公園の南口から入ったようだ。

シトラがキルリックのマントをひっぱった。

すかさず補足。

ぐるりと公園を見渡す。
特に不自然な点や怪しい人物などは見あたらないようだ。
のんびりした風景が、心を和ませてくれる。

公園ではしゃぎまわる子どもたちや、散歩をする老夫婦などとすれ違いながら、涼やかな木漏れ日の中を抜けると、目の前に大きな池が広がっていた。
中央に木の橋が渡され、その橋のそば──ちょうど池の中央に、裸体の女性像が建てられていた。両手で掲げたつぼから水が流れ出ている。

噴水そっちのけで、甘い匂いが漂って来る方向を指差すシトラ。
池のそば、橋のたもとに、東方語で「幸せのお菓子☆コペット」と書かれた屋台があった。

そう言って嬉しそうにうなずく。
甘いものは好きらしい。

両手を大きく広げて、「いっぱい」を表現。

無意識におなかに手を当てた。何かを気にしているらしい（笑）

赤と黄色のストライプのテントを付けた屋台では、同じ柄のエプロンをつけたちょびひげの店員が楽しげに客引きをしていた。

憮然とした表情。

シトラ見て、キルリックを見て、あらぬ想像をめぐらす店員。

さりげなくおねだり。

身をかがめて、シトラにコペット入りの巾着を手渡す店員。
すかさず横からラルカが手を出し、銀貨を店員に渡した。

「奢らせてくださいね」と目で訴え。

目元に笑みを浮かべつつ。

きっぱり（笑）

微笑みと共に、片手を差し出し握手を求める。

ラルカも微笑みを浮かべながら、握手に応じた。

ラルカの微笑みが、苦笑いに変わった（笑）
気恥ずかしさがあるのかも。

シトラの持つ巾着から、コペットを一つ取り出し。

キルリックの腕をわしっと掴み、地団駄踏んで抗議。

キルリックの手からコペットをとって、

両膝をついてしゃがみ込み、シトラがコペットを入れ易いように、口を開く。
シトラはそっとコペットを口の中へ。
やさしい甘い味が口の中でさっと溶けていく。

嬉しそうに聞いてくる。

キルリックの手を両手で掴んで、ぱくっと。

ラルカは聞こえたらしく、あさっての方を向いている。
その背中がちょっと硬直していた（笑）

ちょっと、楽しげ。

シトラがラルカの足にしがみつく。

振り返ったラルカはさっとシトラの前にかがんで、口を小さく開けた。

困ったように笑いながら、シトラの頭をなでなで。
それからキルリックをちいさくじ　ろ　りと睨んだような（笑）

照れ隠しと判断して、微笑みでスルー

すっくと立ち上がると、やたら早足で（笑）木陰の方へ。

すいません、やりすぎでしたか？
と、ばかりに微笑みながら話しかける。

ぴた、と止まるラルカ。

そしてまたすたすたと歩き出し、近くの木陰に憮然と座り込んだ（笑）