ここは出会いと別れの酒場……ではなく、オランにある銀の網亭。
　いつもの時期、いつものメンバー。今回もまた、仕事捜し・仲間探しの時期となった。
　最初に酒場に現れたのは……おや？ちょっと毛色の代わった者だ。

　初めて、という割には落ち着いた様子で椅子に座り注文をする男。
　名はレジーというらしい。

　おかみとの会話が進むその時、ぬっと背後に気配が一つ。

　どうやら会話が進みすぎてしまったらしい(笑)。

　いれたてのコーヒーに、あつあつのゆで卵。
　注文の品を受け取りながらも、会話は弾む。

　探偵がダンディーに決めていた頃(?)。銀の網にはもう一人ニューフェイスが現れたようだ。
　破壊的な音と共に勢い良く扉を開けてきた人物。とても元気よさそうに見えるのだが…

　勢いが良すぎたのか。
　いきなり咽せはじめ、そのまま呼吸困難に陥るエルファーダ。
　そのまま身近なカウンターへとしがみつく。

　にこやかな挨拶とともに、おやじがカウンターへと水を置く。

　よろよろと椅子に腰掛け水を飲み、一息いれる予定らしい。
　そんな、少し心細そうな新人に対し、

　と、おやじのアドバイス。

　貰った水をちびりちびりと飲みながら、周囲を見ているエルファーダ。
　その姿に、一人声をかけるものが。

　にこやかに声をかけ、すっ…と隣の椅子に座る。

　新米冒険者・レジー。どうやら探偵時代の癖が抜け切れてないようである。
　しかし、こちらも新米冒険者。初めて声をかけてもらい、ちょっと舞い上がり気味のようだ。

　舞い上がり過ぎたのか。それともまだ先程のが残っているのか。
　話す言葉も、後半は咳き込みによってかき消されてしまったようだ。

　あつあつのシチューと、香り良いお茶を手にいれたエルファーダは、レジーと共にテーブルへと移動していった。

　賑やかな二人と入れ違いに。静かな雰囲気のエルフがカウンターへと近づいた。
　名前はフレイムフォレスト。銀の網亭に来るのは久しぶりか？

　と、注文された軽食とエールを出す。
　食事を前に、フレイムフォレストの周辺だけすこぉしまったりとした雰囲気となるが……

　と。そろそろ重い腰をあげようとした瞬間、

　嵐のように現れて。嵐のように去っていく。
　銀の網一の元気者、グラスランナーアンリの襲撃に伴い、

　また。口の中を切ってしまったフレイムフォレストであった。

　と、言い終る頃には遥か先。アンリは次なる目標(?)へとダッシュで駆けて行ったようだ。

　気を取り直して掲示板に貼り紙をしに行くフレイムフォレスト。
　どうやら、以下のように掲示したらしい。

タイトル：当方精霊戦士也 （たどたどしい共通語） 当方、精霊戦士也。又野外能力も有。必要なら声を。在、カウンター。

　さて……こちらは、元気なルーキー、レジーとエルファーダ。
　二人仲良くテーブルを占拠したのだが……

　にこにこと椅子に座りながらレジーを待つエルファーダ。

　と、周囲の動きを見つつ、掲示してくるようだ。
　どうやら、その内容は以下のようである。

タイトル：新人を指導してくれる先輩を求む（精霊使い、魔法使い、戦士希望〜なんて） 現在７番テーブルにいるレジーとエルファーダだ。 レジーは探偵、エルファーダは掃除屋とバラエティに富んでる。 しかし、２人とも新米なのでできればいろいろと詳しい先輩方に仲間になっていただきたい。 この貼り紙が気になった方は、７番テーブルまでお越し願いたい。

　と、二人で食事をしつつ、のんびり待っていると……

　席を立ち、掲示板をまた見てくる。

　にこやかに言い、カウンターへと向かう。

　アンリから受けた打撲の痛みをこらえつつ、カウンターにて食事をしているフレイムフォレスト。
　そこに、テーブルよりレジーが近づく。

　あっさりと了解を得て、少し浮かれ気味でテーブルへと帰るレジー。
　……何か、大事な事を忘れてないかい？

　そう。肝心要の名前を聞き忘れとは。探偵の風上にも置けない。
　そんなレジーの姿に、少し苦笑いを浮かべつつ、

　と、慌てて取り繕うも少し危うい。
　とにかく、仲間が３人になった。

　いや、あの(^^;。
　「げしげし頼る」って……何？(笑)。

　いや、あのあの(^^;
　筋肉……ごにょごにょって、そう、ストレートに言うのはどうかと………(^^;;;

　相も変わらず賑やかな銀の網亭。
　そこに、あらたな冒険者が一人。
　普通のドワーフ族にはあるであろう「髭」がない、世にも珍しきかなエレボス参上。

　おやじからミルクを受け取ると、エレボスは仲間になってくれそうな人を求めながらテーブルの方へと歩いていった。

　三人揃ったところで、しばし微睡んでいる時。

　と、相談している所に…ふらふら〜〜……と彷徨ってくる者が一人。

　急にレジーにぶつかって、あわれレジーはミルクだらけ。

　流石は準備が良いエルファーダ。
　"たまたま"もっていた雑巾にて、レジーに手渡す。

　と、しばらくミルクを拭うものも……そうそう簡単に取れるわけではない。
　頑張ってはみたが、やっぱり服には臭いがうつってしまったようだ。

　故意でないとはいえ、ミルクをかけてしまった非礼をわびるエレボス。
　その時、胸元からラーダの聖印がぽろり……

　う〜〜ん、音にすると一緒だね。うん。

　そう、それが一番。

　と、次なる仲間の相談しばし。
　さて、誰が来るのであろうか……

　銀の網亭のにぎわいも、だいぶ落ち着いてきた頃。一人のベテラン冒険者が店を訪れた。

　おやじがカウンターに注文したものを置いたのを確認したソフィティア。

　返事をしながら、掲示板の中から気になる貼り紙を見つけたようだ。

　カウンターよりサンドウィッチとジュースを受け取り、そのままルーキーが待つテーブルへと向かった。

　ぶつぶつと言いながらテーブルの隙間を通ってきた女性。
　片目を眼帯で覆い、両手には食事を持っているものの、なかなか器用にテーブルまでたどり着いたようだ。

　と、握手をしようと手を伸ばすものの……

　と、握手を交わそうと思ったが……

　慌ててソフィの両手の食べ物をテーブルに下ろすのを手伝い、改めて手をさし出し、

　ソフィティアも、レジーの手を握る。

　その言葉にエルファーダも、、

　いや、あの(^^;
　正しいけど、なにかちょっと違うと思うのっ(^-^;。

　にこやかに挨拶を返す。

　そう言いつつ、先程レジーが食事を置いた場所に座る。

　周囲を見渡すも、

　エレボスの問いかけに、意外な人物からの回答が。

　どうやら。ソフィティアが来た一連の間。ずぅ〜〜っと悩んでいたらしい。
　キマジメ。

　さて。
　銀の網亭がオープンし、そろそろパーティーも組上がりつつある頃……のんびりと、一人のエルフがカウンターに腰掛けた。

　そう。駄洒落エルフ(?)ランバートである。

　あー……いや……あの………お……おやじさんっっ？
　しかし、そのおやじの発言に、ランバードは反応せず……

　すこぉしがっかりした風にしていると…

　といっても、内心考えていたのは駄洒落がいっぱい。

　早速おやじのギャグを羊皮紙にメモするランバート(^^;

　少し吹き出しそうにしつつも、ゆっくりと頷いてみせる。

　おやじより赤ワインを貰ったランバートは、そのままテーブルへと近づいていった。

　レジーが残り一人の仲間を求め彷徨い駆け回り、銀の網亭狭しと移動している最中。
　ランバートはひょこひょこ、とテーブルに近づいてきた。

　にこやかに挨拶をし、そして駆け回るメイタンテイを呼び寄せる。

　その声に、迅速に反応するメイタンテイ。

　あ、反応があった！

　そして無事メンバーが揃ったのだが……

　いや、あの、ね(^^;
　テーブルから個室に移動って……

　と、ルーキー特有の疑問に捕らわれている二人に、

　すぐさま先輩からのアドバイス♪

　その言葉に、早速個室を申請しにいくレジー。

　おやじから個室の鍵をうけとったレジーは、そのままテーブルの皆の所へととんぼ返り。

　と、皆、自分の食事を持って個室へと向かうのであった。