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「終幕」 |
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| 野営中の広場にて |
全員がしっかりと捕縛されるのを見届けると、バーンはゆっくりと口を開いた。
| ■バーン to:男A |
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…さてと。 さっき俺の連れが言ったように、俺達はあんたらに恨みは持っちゃいない。だが、最初の雇い主を裏切るほど落ちぶれちゃいないって事だ。 あんたらから聞ける話が有益で、俺たちの願いを聞き届けてくれるなら、五体満足のまま逃がしてやるぞ。 …まず聞かせてもらいたいのは、あんたらの雇い主とその目的だ。 |
| ■男A to:バーン |
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ああ。しゃーないわなあ。 雇い主はガートランド商会だ。 もちろん借金のかたにそいつらの身柄を拘束するのが目的だわなあ。 |
| ■バーン to:男A、ALL |
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身柄を拘束ね…。 ということは、生かしたまま連れて来い、とでも言われている訳だな。 (腕組みをしながら考え込む) …みんな、ちょっと提案があるんだけど集まってくれないか? |
| ■カヴァレス to:バーン |
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クク,誰が殺るってぇ話かぃ? |
| ■ カルソニック To:カヴァレス |
| ・・・誰を見ていってんだ?(^^;;(おもむろに指を鳴らしはじめる) |
| ■カヴァレス to:カルソニック |
| ククク,心当たりでもよぉ,あるのかぃ? |
| ■バーン to:男A、ALL |
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(カヴァレスの言葉に苦笑しつつ) 今、こいつらを捕縛したことで選択肢が増えたと思う。 ひとつはこいつらの生命を助ける代わりに、俺達を間違って殺したことにしてもらいエレミアへ逃がしてもらう事。 もうひとつはこいつらを証人として、ガートランド商会に法の光を当ててもらう事だ。 |
| ■男A to:バーン |
| 殺したことにするぐらいは別段かまわんが……ガートランド商会と俺たちのつながりは、残っていないからなあ。そっちはかなり難しいがなあ? |
| ■バーン to:男A、ALL |
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そうかな? お前が自殺、あるいは誰かに殺されない限り、真実を白日の下にさらす魔法(センス・ライ)はあるんだぞ? もっとも負債自体はどんなに理不尽なものでも正当なものとして返済義務は必ず生じるだろうから、最終的な判断はライクさん一家に委ねたいとは思うが… |
| ■アップル to:ライク |
| ファリスの信者でしたら、バーンさんがいっていたようなこともできると思いますが・・。 |
控えめな口調で、アップルがつけたした。
| ■カヴァレス to:バーン |
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クク,俺ぁ一番面倒じゃぁ無ぇセンを推すがなぁ・・・ 余計な事で寿命を縮めたかぁ無ぇんでなぁ。 |
カヴァレスの言葉に軽くうなずくと、バーンはライクに視線を移し真摯な態度で伺いを立てた。
| ■バーン to:ライク |
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どうします? 家族の為にひとまずエレミアで身を落ち着けるか、 あなたと同じ苦しみを味わっている人々を助けるためにオランに戻るか… ライクさんがお選びください。 |
| ■ライク to:バーン |
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私としては……オランに戻りたい……。 でも……ガートランド商会の怖さは私よりも彼らの方が良く知っていると思います。 いざとなれば……暗殺も辞さないといううわさもあります。 彼らもそれは良く知っているでしょう。 ごめんなさい……バーンさん。 家族を危ない目には逢わせたくないんです。 |
| ■バーン to:ライク |
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謝らなくても結構ですよ。家族を第一に思うのは当然です。 それに今ガートランド商会の奴等が捕まらなくても、オランの賢王カイアルタード陛下ならば、法の目を掻い潜る悪をいつか成敗してくれる事でしょう。 |
| ■アップル to:ライク |
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守らなければいけないひとがいますから・・ 決して間違った判断ではないと思います。 たとえ人生の岐路の選択肢だって、正解はひとつではないんです。 |
| ■フェイス to:ライク |
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うん、それもひとつの道だからね。 頑張ってね。 家族を大事にしてあげてね♪ |
| ■ カルソニック To:ライク |
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人生はいくらでもやり直しは効くんや。 オランでの事はすっぱり忘れてこれからの道を前向きに考えていきな。 |
| ■カヴァレス |
| 良いねぇ,俺達が目をつけられねぇ,一番良い選択だぜぇ。クックック・・・ |
| ■ ライク To:ALL |
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皆さん……本当にありがとうございます。 なんといったらいいか……。 |
そういいながら感動の余り涙をこぼしそうになるライクであった。
| ■バーン to:男A |
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(ライクの表情に頬を緩ませるバーン) さてと…。 (気を取り直したように男の元に歩み寄り) ライクさんの意向は聞いたな? |
| ■男A to:バーン |
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ああ……。 殺されても無理はいえない立場だ……。 あんたらも腕が立つみたいだしな。 何とか上手くやってみるさ。 このまま全員見逃してくれるならだが。 |
| ■バーン to:男A |
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(男の言葉に無言でうなずくと、ロープを解いた) もしライクさん一家に何らかの危害が加えられたのなら、必ずお前らを見つけ出して報復する。 ライクさんの為にも、お前らの命の為にもそうならない事を願っている。 |
| ■アップル |
| ・・・・・・・・・・・・・・・。 |
息をのむ音まできこえそうなほどの静寂・・
| ■男A to:バーン |
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ああ……。 あんたらの腕は分かっているつもりだ。 |
| ■バーン to:男A |
| それならいい。今度あった時は酒でも飲みたいところだな。 |
男の仲間たちのロープも解いてやり、武器を投げ返すバーン。
| ■バーン to:男A |
| 俺の名前はバーン。お前は? |
| ■男A to:バーンandALL |
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ああ……。俺は、クロゥ。 あんたらみたいな凄腕とは二度と敵対したくはないさなあ。 命救ってくれたことに礼をいわんとな。 ありがとよ。 じゃ、おまえたち行くぞ。 |
そういうと男はにやりと微笑んだ。
そして、すぐに見えなくなった。
| ■フェイス to:バーン、みんな |
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……な〜んか、微妙に友情がめばえちゃったかな(^_^) じゃ、そろそろ僕らも帰ろうか? |
| ■バーン to:ALL |
| ああ。 |
| ■カヴァレス to:バーン |
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ほぉ,送り届けねぇで良いのかぃ? もっともよぉ,もう襲われる心配は無ぇだろぉがよぉ。 まぁ,ライク殿が良いってぇんなら,俺達ゃぁ楽で良いがなぁ。 |
| ■バーン to:カヴァレス |
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(軽く微笑んで) そうでしたね。 エレミアの工房を使わないと追加の報酬ももらえませんし。 それじゃあ行きましょうか。 |
もちろん作戦は成功である。一行はライク一家を送るという難しい依頼を成し遂げ、また一歩成長したのであった。…一件落着。
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