| 銀の網亭 酒場「幸せの木」 |
メルディスは、おやじ達からもう少し詳しい話を聞くべく、皆を見送ると再び銀の網亭へ入っていった。
| ■ おやじ To:メルディス |
| どうした、出かけたんじゃなかったのか? |
| ■ メルディス To:おやじ |
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ええ、そのつもりだったんですが、キャンドルがギルドで調べることになりましてね。 その間に俺はキノコのことでも調べようと思いまして。 それで教えてもらいたいんですけど、キノコの名前って分かります? 現物がもし残っているなら見せてもらいたいのですが。 |
| ■ おやじ To:メルディス、女将 |
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名前って言っても……きのこはきのこだな。 あの辺りでも、それで通ってるし、考えたことも無かったな。 で、現物か? なぁ、残ってたか? |
| ■ 女将 To:おやじ、メルディス |
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無いわねぇ。 ほら、これが最後。 |
女将が持ってきた皿には、最後のシチューが盛られていた。
| ■ メルディス To:おやじ、女将 |
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あちゃあ、紙一重でアウトですか(苦笑) 弱りましたね・・。 そうですね・・・一応形状を教えてもらえます?色とか。 図書館で調べてみますんで。 できたら絵もつけて(笑) |
| ■ おやじ To:メルディス |
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そうか、普段は調理して出すから、あまり知らないのか。 まぁ、こんな形だ。 |
そう言って、すらすらとおやじが羊皮紙に描いたのは、お世辞にも余り上手とは言えない。
| ■ メルディス To:おやじ |
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あ、どうも。 ふむ・・・まぁなんとかなるでしょう(笑) そうだ、色はどんな色です? やっぱり茶色っぽい傘に茎の部分は白なんでしょうか? |
| ■ 女将 To:メルディス |
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いいえ、全体が黄色よ。 てっぺんから端まで、全部が明るい黄色をしてるの。 |
| ■ メルディス To:女将、おやじ |
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へぇ、珍しいですね。 それなら調べるのも楽そうです。 じゃあ、俺はそろそろ行きますね。 お二人とも期待して待っていてくださいよ。 |
| ■ おやじ To:メルディス |
| ああ、頼むな。 |
銀の網亭を出たメルディスは、その足で賢者の学院へと向かった。
どうやら、きのこについて調べるらしい。
| 賢者の学院 図書館 |
| ■ メルディス To:トーイ |
| さてと、図書館にトーイを連れて行くわけには行かないな。 |
メルディスはトーイの手綱を近くの柱にくくりつけた。
| ■ メルディス To:トーイ、スチア |
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よし、ここでしばらく待ってな。 スチアも一緒に待ってるんだ、何かあったら俺にも分かるから。 ・・・おとなしくしてろよ。 |
| ■ スチア To:メルディス |
| マカセロー♪ |
と、番人代わりのスチアを残し、学院の中に入っていく。
会いたくない人でもいるのか、寄り道もせず真っ直ぐに図書館に向かうと、受付には司書の ユージア・クオレイトが座っていた。
| ■ ユージア To:メルディス |
| 今日は、何かお調べ物ですか? |
| ■ メルディス To:ユージア |
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(ん・・ああこの人が噂のユージアさんか) ええ、そうです。 植物図鑑ってどの辺りにあります? |
| ■ ユージア To:メルディス |
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植物図鑑ですか? 2ブロック先の書架の、一番奥になります。 |
| ■ メルディス To:ユージア |
| ありがとうございます。 |
ユージアに指示された場所は、すぐに分かった。
| ■ メルディス |
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さてと、この辺だな。 さくっと見つかってくれるといいけど。 あんまり時間もないしな・・急ごう。 |
しかし、幾つかの本をめくってみたが、それらしい記述は見当たらない。
| ■ メルディス |
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うーん、見つからないな。 そんなに珍しいキノコなのか? っと・・そろそろ向かった方がいいな。 くそ、収穫なしか。 |
| ■ メルディス To:ユージア |
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あ、どうもおじゃましました。 俺はこれで失礼しますので。 |
| ■ ユージア To:メルディス |
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どうやら、収穫はなかったようですね。 お役に立てませんで、すみません。 |
| ■ メルディス To:ユージア |
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いえ、時間がなかったのと、俺の探し方が悪かったせいでしょう(笑) では。 |
ユージアに見送られ、メルディスは図書館を後にした。
……いや、もう何も言わない。
なんか、何を言っても泥沼になりそうだから……。