酒場でしあげ？

　３カ所での聞き込み調査を終え、シーアンとアイシャは一足先に銀の網亭へと戻ってきた。

　酒場を覗くと、昼間っからくだまく親父や、静かに遅い昼食をとっている面々などが見えた。
　しかし、まだ冒険の仲間の姿は見えない。
　きっと今も調査真っ最中なのであろう。

　カウンターの中から、グラスを磨いているおやじが声をかける。

　シーアンはざっと酒場内を見ると‥‥酒のんでる親父風、昼食をとってる冒険者風３人、ここではちょっと珍しいドワーフ、そして依頼人の姿が見えた。

　テーブルに座っているルツァーが、にこにこと話しかけてきた。
　ふとそのテーブルを見ると、何枚かメモらしき羊皮紙が見える。

　その時、アイシャはルツァーが広げている羊皮紙に目がとまった。 　

　と、羊皮紙を広げる。

　と、自分のメモをごそごそと探している‥‥‥

　ルツァーは、ちょっと恥ずかしそうにしている。

　シーアンの目の前には、つい先ほど焼かれたばかりのスコーンと、いれたてのアールグレイの香りがただよった。

　スコーンの香りがおいしそうだったので、アイシャも頼むことにした。

　おやじはすぐに持ってきてくれた。

　しばらく休憩するシーアンとアイシャ。
　一休み終わったので仕事再開♪

　と、にっこり笑う。

　シーアンに続き、アイシャも席を立つ。

　カウンターに皿を持って行ったついでに‥‥シーアンはおやじにちょっと聞いてみた。

　おやじ、お手上げのポーズ。

　今までにも好事家からの依頼があったのであろう。

　おやじに話しを聞き終わったシーアン達は、次にテーブルで一人食事をしているドワーフのほうへと近寄った。

　髭になにか食べかすを付けながら、答える。

　そういうブロンの顔は、何かしら隠しているようにも思えた。

　ブロンは「にっ」と笑っています。

　どん、とエールの大ジョッキ。

　くぅぅぅぅ〜〜〜〜っと、一気にエールを空けます。

　またまたジョッキの登場。

　ブロンは、くいっ、くいっと自分を指さしています。

　ブロンは、照れ笑いをしている。

　ブロンに聞いた後の、次なるターゲットは冒険者風。
　シーアンとアイシャは共にテーブルに近づき、若い男に声をかけた。

　おもむろに、シーアンの肩をがしっっと掴むと、

　と、強引な力で男の隣の椅子に座らされます。
　だいぶ力が強いです。

　勇気あるアイシャの言葉に、ちらっとアイシャの方を見る若い男。
　しかし「お子様はだまってな」の顔つきで、無視してシーアンへ話しかける。

　その態度に、内心腹を立てつつも、アイシャに「心配するな。大丈夫だから‥‥」と目で合図。

　アイシャはコクっと頷きますが、やっぱりちょっと心配そうです。

　若い男は、ちょっと下品な笑みを浮かべています。
　その仲間らしい中年の男と、若い女も、シーアンの方を注目しています。

　妖艶な笑みを浮かべています。
　‥‥決して、隣にアイシャがいて、相乗効果でそう見えるとは誰も言いません。

　と、なめるような視線でアイシャのコトを見る。

　すすす‥‥とシーアンに寄りながらも、強気な発言。
　しかし、ちょびっとだけ怯えている‥‥

　シーアンのつぶやきが聞こえたのか聞こえないのか‥‥その冒険者達はにやにやとしている。

　若い男は、シーアンとアイシャをそれぞれじっ‥‥と見つめている。
　アイシャの隣では、若い女がアイシャだけをじっと見つめている。

　その視線を感じたのか、アイシャは意識して見ないようにしています（笑）。

　と、急にアイシャに話しを振ります。

　むっとした表情で席を立ちます。

　そう言い放つとアイシャを連れてカウンターの方へ向かいます。

　ちょっと立ち止まり、立ったまま話しに耳を傾ける。

　そう言うと、また男は静かに食事をはじめた。

　このおぢちゃんはいいな‥‥と壮年の男性にのみ笑みを送る。

　そんなアイシャの姿に、続けて若い男も名乗ろうとするが、それはハダデが止めたようだ。

　微かに笑みを浮かべた後、また静かに食事を始めた。

　カウンターにつくと、おやじがコップにミルクを入れて出します。

　と、おやじが聞いています。

　と、アイシャの目の前にコップが置かれる。

　と苦笑します。

　おやじ、何も言わずに苦笑する(笑)。

　そう告げると、シーアンとアイシャは自室へと戻っていった。