どたばたの朝

　１晩たち、冒険者たちの出発の朝がきた。
　ミトラは‥‥夜十分寝たのだろう。だいぶん元気そうである。

　と一緒の部屋に泊まったアフルを起こすミトラ。
　朝とはいえ‥‥大分早めである(^^;
　そこへノックの音が……

　と言ってからオジイは下に降りていった。
　どうも、昨日はあまり飲まなかったので早起きが出来たらしい。

　そうつぶやいていったん目を覚ますが‥‥

　アフルは、また毛布をかぶってもう寝はじめてしまったようだ。

　今度は身体全体をつかってベットじたばた。
　震度‥‥４ぐらいかな？アフルはだいぶ揺れている‥‥‥

　ミトラはにこにことしている。どうやら、アフルとはちがい朝型らしい。

　ベッドから出て大きく伸びをして、準備を始める。

　よっぽど依頼を受けてもらえるのが嬉しいのか、ミトラは元気よく階下へ降りて行った。

　丁度そのころ。女性部屋では‥‥。
　ノエルはいつも通り早く起き、いつも通り己が神・マイリー神に祈りを捧げていた。
　しばらく、部屋を静寂が包み‥‥その後、いつも通りに支度して‥‥宿に泊まったときのいつもの仕事を少々‥‥

　と、まるで姉のようにソフィティアの布団をはぐ。

　剥ぎ取られた布団を求め手がさまよってる。

　あぁ、意地悪なことを言うノエル。ここに手鏡のないのがちょっと悔しい。もちろん布団は返さない♪

　ちょっとぼやいてから、やっとソフィーも着替えを始めた。

　と、軽い足取りで階下へ降りていった。

　オジイが食料の調達をしていると、ノエルが下に降りてきた。
　おねぼうな姫様を起こすのは、ちょっと大変だったらしい。

　続いてヘルムンスも降りてきた。
　寝癖でまだ少し髪が乱れているのを手で押さえている。

　寝癖を押さえながらきたヘルムンスを見て、ノエルはやっぱり手鏡があると便利なのにな、と考えた。
　しかし、今回もあまり報酬は期待できそうにない‥‥と現実を見て、ちょっとためいきつきつつ紅茶をひとすすり。

　ちょうどそのときアトールが、出発の準備を整え下に下りてきた。

　と、少し"しゅん"となる。
　なんにせよ、表情がくるくると変わる子である。

　どうも、クラブを蟹と勘違いしているようである。

　おや、本当に蟹のサンドイッチだったらしい(^^;

　そのころ、やっと準備を終えたアフルが下に降りてきた。

　ニヤリと笑いながらアフルに向かって。

　やっとソフィティアも寝癖頭で降りてきた。
　その姿を見て‥‥ノエルは、なにがなんでも次は手鏡を買うことを固く心に誓うのであった(爆)。

　と、自分の頭に手をやる。
　それをみて、真似をするミトラ。しかし、ミトラの髪の毛には寝癖はなかった。

　と、おやじが差し出した水は、ほのかにレモンの香りがした。

　手渡されたお水を一気に飲みほす。

　どうやらやっと目がさめたようだ。

　と、ぐるりと皆を見渡すソフィティア。
　丁度アフルの顔はソフィティアから見えないところにあるのだが‥‥なぜかしらどきどきしているらしぃ。

　ノエルはそれ以上何も言わず、ちらっとアフルの顔を見てほほえむだけだった。