果報の待ち方は？

　二日ほど歩くと、目的の山が見えてきた。
　コリューンとチーゼルによれば、どうやら目的地はこの山の辺りらしい。
　……いい加減だって？　その通り＜開き直り

　道中、どこぞのカラスが食べられそうになったり、誰かさんの尻尾が齧られたりしたのは言うまでもない(笑)

　哀れ……。

　どうやら、遺跡は地中に埋まっているらし……嘘をつくな、おい(笑)

　夜の男、ザック。
　昼間の行動力は、夜間比30%に落ち込む。

　真面目な顔をして、適当な茂みを指差します。

　カチューシャを覗き込むと……そこには何も書いていないようだ。

　それから２時間ほど。
　ラウルとカヴァレスは、崖崩れがあったのだろうか？　と思われる所を発見した。

　辺りの地形を見るに、どうやらこの辺りに洞窟か何かがあったようである。
　しかし、今は完全にこの土砂に埋められてしまっているようだ。

　ラウルの方へと近づきながら、辺りをキョロキョロと見回した。
　と、その時。人間がギリギリ入り込めそうな岩の裂け目が、コリューンの視界に入ってきた。

　リムリィは、残念ながら何も見つけられず、とぼとぼ帰ってきた。

　カヴァレスの肩からは誰かの胃袋に入りかけた烏が飛びたった。空から全体を見渡すつもりらしい。
　どうやら、最初に見つけた崖崩れは、ほぼレックスの方角(北)にあり、ついで見つけた岩の裂け目は、その南側、大まかに言うと北北西の方向にあるようだ。

　コリューンとリムリィがその裂け目に近づいて調べてみると、意外と奧まで続いているらしい。
　コリューンのセンスオーラには、何らかの生き物がいる気配は感じられなかった。

　ラウルに褒められたのが嬉しかったらしく、転がりだした。
　あ、こんな所で転がったら……。

　……そのまま裂け目の中へ転がり落ちていった。

　多分、コリューンなら平気だと思う。

　手持ちのダガーにライトをかけてラウルに放ると　後に続いて洞窟に入っていく。