| Sword World PBM #29 |
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■ Index |
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| ドナルド商会・書斎 |
| ■ドナルド To:ALL |
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さて、依頼の話だな。 君たちに取ってきてもらいたいのは、キノコだ。 |
| ■ドリス To:ドナルド |
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キノコ? どんなキノコなの? チーズ焼きにするの? 美味しいの? (まだチーズにこだわっていたらしい) わざわざ冒険者のあたし達に取って来てもらおうっていうくらいだから、やっぱりどこか危険なとこにあるとかなのかな? |
| ■アスタルテ To:ドリス |
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ドリス、もうチーズはいいってば。 そこから離れなさいよ。(-_-;) |
ドナルド氏は、チーズのことは気にした様子もなく、言いたいことをさらさらと続ける。
| ■ドナルド To:ドリス |
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エルダーボックスという非常に珍しいキノコでな………もちろん食べるためのキノコだ。この世のものとは思えないほどの美味だと言われているのだが、私もまだ一度も口にしたことがない。 それがついこの間、発見されたというのだよ。ラコダ村という小さな村のそばにある森で、村の子供が目撃したらしくてね。 |
| ■クレフ |
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エルダーボックス・・・? 聞いたことありませんねぇ・・・? |
| ■カルソニック |
| ・・『古い箱』・・・?なんだそりゃ? |
| ■アーギー |
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・・・・・・・・・・・・・? ・・・・薬草系統にはそんなのは無いよな・・・・ |
| ■アスタルテ |
| ????? |
皆が知識を掘り返していると、ドリスがはたと思い当たった。
| ■ドリス To:ドナルド |
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エルダーボックス? あっ、聞いたことあるよ。 確か『天にも昇る味』って言われてるんだよね? なんか毒があるんで、調理法を間違えると本当に天国直行だとか……。 『エルダーボックス食いたし命は惜しし』なんて噂されてたみたいだけど……。 |
| ■ドナルド To:ドリス |
| おお、知っているのか。 |
ちょっとうれしそうである。
| ■アスタルテ To:ドリス |
| へえ、ドリスよく知ってるねえ。 すごいすごい!! |
| ■ドリス To:アスタルテ |
| あはは〜たまたま知ってただけだよ♪ |
でも誉められて嬉しそう。
| ■ドリス To:ドナルド |
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(ドナルドに向き直り) そういえばエルダーボックスって、食虫植物みたいに周りの生き物を触手で捕まえて食べちゃう怖いキノコだっていう話だけど……。 あ、それで危険だから、あたし達冒険者に頼むっていうわけなのね? |
| ■イルミナ To:ドリス&ドナルド |
| えっ?ちょっとまって....ドナルドさん、依頼とは関係のないことですが、キノコを目撃したと言う村の子供は無事だったんですか?(一歩前に出て、かなり真剣な表情でドナルドを見つめます) |
| ■ドナルド To:ドリス&イルミナ |
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ああ、見かけてすぐに逃げたそうだ。キノコの方も、よほど飢えるか攻撃されない限りはあまり大きな動物は襲わないらしい。 流れの冒険者を一人雇ったのだが、どうも不安でね。とりあえず、前金を1300ガメル、それからキノコを取ってきた時は成功報酬としてさらに1300ガメルだ。 どうかね? |
| ■アスタルテ To:ドナルド |
| いいわ、別に異存ないわよ。 |
子供が無事と聞いて、イルミナがほっと安堵の表情になる。
| ■イルミナ To:ドナルド |
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よかった。 えっと、もう一人冒険者を雇っているとのことですが、その方にはいつ依頼を? どんな方に依頼されたのか、その冒険者のことも聞いておきたいのですが... (ちょっと考えて)えっと、そうすると報酬は早い者勝ちとかいうことになるのかしら? |
| ■ドナルド To:イルミナ |
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つい3日前だ。グレッグソンとかいう一匹狼の剣士らしいんだが、やはり一人では不安でな。 報酬はもちろん早いもの勝ちだ。 |
| ■ドリス To:ドナルド、仲間ALL |
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早いもの勝ちなの? それじゃグズグスしてらんないね。 さっさと依頼内容確認してさっさと出掛けなきゃ……。 |
| ■カルソニック TO:ドナルド |
| 完全な形をしてなくてもイイのか?攻撃されたらそれなりに対処をしなくちゃならんしな |
カルソニックの問いに、ドナルドがうむうむと頷きながら答える。
| ■ドナルド To:カルソニック |
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できれば完全な形で持ってきて欲しい。もちろんベストは「生け捕り」にしてくることだが、あまり破損していなければ「死んで」いても構わん。 だが、あまり甚だしく破損していたり、変質しているとか燃えてしまっているとかいうのは困る。 |
| ■クレフ To:ドリスに耳打ち |
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ねぇ、詳しそうですけど、そのエルダーボックスって大きさどのくらいなんです? 群生してるわけではないでしょうね? |
| ■ドリス To:クレフ |
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小さいのだと30cmぐらいかな、大きいのになると1メートルくらいになるらしいよ。 群生はしないで、ほとんどの場合単独でぽつんと生えてるって話だけど……。 胞子には幻覚作用があったりして結構危険な相手だよ。 |
| ■アスタルテ To:ドリス |
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ふ〜ん、そうなんだ。 (これからはドリスのことを『ものしりドリリン』と命名しようかなあ) |
勝手に命名されている、ものしりドリリン。
| ■アーギー(心の声) |
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・・・・・・ドリス良くそんなの知ってたもんだな・・・・・・。 ・・・・・・・・・・・・・・。 (考え込む表情をして) キノコと剣で戦えば、破損して「死んで」しまうよな、やっぱ・・・。 んー・・・・・・・・・・。 どうしたものかな・・・・・・。 |
アーギーは一人で考え込んでいる。が、誰も答えない。だって、誰にも言わないし。
| ■カルソニック TO:誰ともなく |
| 精霊魔法のスリープが使えるのだったら、そっちを使った方がいいのだが・・。植物にはスリープは効かないんだったか? |
| ■クレフ To:ドリス |
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ふ〜む、それは厄介ですね・・・。炎の魔法も控えたほうがよさそうですし、・・・う〜ん・・・? スリープですか・・・私はあいにくそこまでは使えません、すいませんねぇ・・・(ポリポリ) でも、確かに植物に精神があるとは思えませんねぇ・・・ |
| ■アスタルテ To:ALL |
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でも所詮は植物なんだし、その場所から動くわけじゃないんでしょう。 だったら真上から網でもかぶせちゃったらどうかな。 |
| ■クレフ To:ドナルド |
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! ところで、いま「生け捕り」とおっしゃいましたが、どうしてそんな危険なものを生け捕りにしたがるんです? こちらも危険にさらされるんですから、できればわけをお聞きしたいですね。 |
| ■ドナルド To:クレフ |
| ああ。「死んで」しまってから時間が経つと味が落ちてしまうらしいのだ。どうせ食べるならば最高の味を楽しみたいというのが美食家としての勤めだとは思わないかね? |
美食家の勤めなど、知ったことではない。
| ■イルミナ To:ドナルド |
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えっと、なにか弱点みたいなものとかないんでしょうかね? それがわかればできるだけ傷つけずに...ということも可能性が高くなるんですけど。 それから、植物だからどうなのか分からないんですけど、夜行性とかそういう特性みたいなものもないかご存知ないかしら? |
| ■ドリス To:ドナルド |
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ま…まあ、食材は新鮮なもの程いいからね。その気持ちは判るけど… あっ、そういえばそのラコダ村ってどこにあるの? ここからだと何日くらいかかるところなのかな? できたら場所を教えて欲しいんだけど |
| ■ドナルド To:ドリス |
| オランから4日ほどのところだが、我が商会の交易馬車が近くを通るからそれに便乗するといい。その間の食事は出すし、2日もあればたどり着くだろう。 |
ドナルド氏としては、一刻も早くキノコが欲しいらしい。
| ■カルソニックTO:ドナルド |
| それは有り難い。移動しただけで新鮮さが失われたら困るだろうからな。 |
| ■イルミナ To:ALL |
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短縮できるのは2日...グレッグソンと言う方にやはりまだ追いつけるわけではないんですね。 どこかではちあわせて争うようなことは避けたいわ... |
イルミナが少し考え込むように言う。
………
………………
………………………と、その時?
何か黒い気配が動いた。
| ■オルク To:カルソニック |
| ………その通りです………そこから先は…この私がお話しましょう……… |
| ■アスタルテ |
| きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ |
| ■ドリス |
| (またもアスタの悲鳴に驚いて)うひゃあっ!! |
いつのまにか、どこからともなく現れているオルク。この際どこから現れたかとか、詮索しない。怖いし。
彼は何やら馬鹿でかい絵を抱えている。
二人の美しい女性(女神?)がグロテスクなキノコを恭しく掲げている構図だ。キノコは、巨大なシイタケを四角く潰したような変な形をしており、傘のところには十字の口が開いている。口にはギザギザの歯がたくさん付いており、グロテスクさを強調していた。
とりあえず、クレフが(近づこうとはせずに)絵を観察する。
| ■オルク To:ALL |
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………と言いたいところですが………なにやら話は…既に終わってしまいましたようで……… ………この絵に………描かれているのが………件のキノコで…ございます………せっかく持って…参りましたので………ご覧ください……… |
にじにじ。
| ■オルク To:ALL |
| ………さあ…どうぞ………食い入るように………穴があくほど………ご覧ください……… |
にじにじにじにじ。
アスタルテはずりずりと後ずさる。
| ■アーギー |
| ・・・・・・・・・。 |
アーギーは、無言のままオルクの持つ絵を何となく見ながら、さりげなくアスタルテをかばうような位置に動いた。
| ■アスタルテ To:アーギー(心の中で) |
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もしかして、アーギーたら私をかばってくれているの?(うるうると上目使いで) ……なんか今だけアーギーが神様のように思えてくるわ。 (アーギーが聞いたらきっと泣くなあ) |
| ■アスタルテ |
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よ、よし、とりあえず今のうちに落ち着いて体勢を立てなおすのよ。 (アーギーの後ろに隠れながら深呼吸しています) アスタルテ、ファイト!! 妖怪が何よ、私にはマイリー様がついているのよ。 (アーギーの後ろに隠れながら気合いを入れ直しています) |
| ■アーギー(心の声) |
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(後ろのアスタルテにちらっと目をやり) ・・・・・・・・・・・・ 妖怪、ねぇ・・・・・・・・・・・(^^; |
| ■イルミナ To:ALL |
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この口...普通の網で捕らえたとしても破られてしまいそうね.... 生け捕りにするなら鉄製の網かなにかを用意する必要があるんじゃないかしら... 罠をはるにしても、もう少しエルダーボックスに関する情報がほしいところだわ... |
| ■アーギー To:ドナルド&オルク |
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(再び絵の方を向いて) ・・・・・・ま、別に見入るような絵でもないけど・・・・・・。 ・・・・ところでこの絵自体は、いつ誰がどうやって書いたものなんだ・・・・? |
| ■カルソニック TO:だれともなく |
| あっ、あく・・(悪趣味といいそうになったのを必死で堪えた) |
| ■オルク To:アーギー |
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………よくぞ………お聞きくださいました………お答えしましょう……… ………………実はその絵の作者は……… |
| ■ドリス To:オルク |
| うんうん |
| ■アーギー To:オルク |
| ・・・・・・・・作者は? |
ここで30秒ほどじっくり間を置き、きっぱり
| ■オルク To:アーギー |
| ………存じ上げておりません。 |
当然とでも言いたげな口調である。
| ■ドリス(心の声) |
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(ズルッとコケそうになり) ……(^-^;)。ほ、ホントに疲れる人だなぁ |
| ■アーギー |
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・・・・・・・・ (ハッ、ホントにダメだこりゃ・・・・) |
| ■アスタルテ |
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今ここで奴を殺(や)っておくべきだわ。 きっと後で人類の禍根になるわ。 そう私の勘が告げてるわ。 |
アスタルテが何やらぶつぶつ言っているのを後目に、ドナルドが絵を指さしながら言う。
| ■ドナルド To:アーギー |
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二年ほど前に買ったものなのだがね、由来は私も知らないのだよ。 さて、依頼の方は受けていただけるのだろうか。良ければ、明日の昼にこの屋敷の裏口にでも集まってもらえれば馬車の方まで案内しよう。 |
| ■カルソニック TO:ドナルド |
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な、なんだよソレ・・・。って事は外観がコレじゃない可能性もあるのか?! 不確定要素が多すぎるな・・・・。本当にこのキノコ、こんなんなんだろか? |
| ■カルソニック TO:ドリス |
| 本当にそのキノコってあんな格好してるのかい? |
| ■ドリス To:カルソニック、おおる |
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へ? あ、ごめんあたしも話に聞いただけなんで、本当にこの絵の通りかどうかはよく判んないや(^-^;) (仲間を見回し) えっとそれで……。 みんな。この依頼、引き受けるってことでいいんだよね。 |
| ■クレフ To:ドリス |
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ええ。異存はありませんよ。「エルダーボックス」を間近で見る機会は少ないんでしょう? 貴重な知識は私の望むところですから。 |
| ■アーギー To:ドリス |
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・・・・・まあ、オレは断るということはないよ・・・・・。 本当は巷で出まわってるキノコにすぎなかった、とかいうことでもない限りはね・・・。 |
| ■アスタルテ To:ドリス |
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OKだよ、全然問題なし。 これも勇者の修行の一つだからね。 |
| ■ドリス To:ドナルド |
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(皆の意志を確認したら) それじゃ、あたしたちがその依頼お引き受けします。 明日の昼にまたこちらに伺いま〜す。 あっ、できたら旅の準備とかあるんで前金をいただけますか?(ニコニコ) |
| ■ドナルド To:ドリス |
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うむ、よろしく頼む。 とりあえず1300ガメル渡しておこう。 |
と、金貨の詰まった革袋はドリスに手渡された。
| ■ドリス To:ドナルド |
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はい、確かに〜(^^) (前金を受け取ります) 全力を尽くしますので、朗報をお待ちくださいねっ(ニコニコ) |
一通り話がまとまったところで、アーギーはふと後ろのアスタルテの方を向き、小声でゆっくりと話しかけた。
| ■アーギー To:アスタルテ |
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アスタ・・・・・・・・・・。 ・・・・・・・・・・・・・・・・大丈夫か? (少し言いにくそうな表情を見せながら) んっと・・・・・なんて言うか、びっくりしちゃったよ。・・・・・その・・・・・ ・・・・・胸張って自己紹介してた時と、全然違う「目」・・・してたもんだから・・・・・ |
アスタルテからの返答はなかった。